穀菜食と栄養(蛋白質)

 「植物性食品は人間が必要とする蛋白質(アミノ酸)を含んでいない。」「人間が生きていく上では動物蛋白質が必要だ」と思っている方が多くいらっしゃいます。このような誤解・偏見は、是非、今、頭から消し去っていただきたいと思います。結論から申し上げるならば、バランスの良い穀菜食(卵乳を含む)は、蛋白質の量・質の両問題とも全くクリアーしていると言えます。

  皆さんも、良く、日本人の明治以降や戦後の体格改善は動物性蛋白食品摂取のおかげであると言う話を聴かれているのではないかと思います。たしかに、動物性蛋白食品の恩恵は無視できないと思いますが、それ以上大きい要因は、実は、蛋白質量だけでなくビタミン・ミネラル量を含む国民全体の栄養状態のバランスが、食物の種類と量の増加に伴い、良くなって来た事にあるのです。

(質の問題)植物蛋白質は動物蛋白質より質的に劣ると言うのもやや誤解があります。大豆蛋白質にいたっては、人間が本当に必要とするアミノ酸スコアーでは卵や肉類と同じです。たしかに小麦蛋白質等の植物蛋白質は動物性蛋白質より劣っていることもありますが、色々な植物性の食品を食べる事によりそれぞれの蛋白質(アミノ酸)が補完しあって完璧になりますので、全く心配は要りません。また、今注目されているのが、植物蛋白(大豆)の質的機能性で、人間における心臓病の予防、コレステロール低下効果、制ガン効果等が認められるようになり、これは動物性蛋白には無い、すばらしい質的機能性です。

(量の問題)男性成人(18−29歳)が1日に必要な蛋白質の量は、厚生省推奨している所要量では、男性70g、女性55gで、おおよそ体重1kg当たり1gと考える事が出来ます。一方、米国では、男性58g、女性46gで日本より少ない数値です。厚生省の数値は、各種安全率を考えた上での数値と思われますが、実際の日本人はこの数値をゆうに超えていますし、米国人では倍以上の摂取量があります。当然、植物性食品だけでも厚生省の推奨量を充分取る事が出来ます。その他の権威ある研究機関の推奨量は体重1kg当たり0.45gとか0.36gと言うものもあり、そうすると、体重65kgの人で30gの蛋白質で充分と言う事になります。

 現代日本人は、カロリーの取り過ぎと同様に、蛋白質が足りない問題よりも取り過ぎの方が問題となって来ています。動物性蛋白食品の取り過ぎ(過蛋白質量、過脂肪量、低繊維質量)によるマイナス面(疾病・生活習慣病の増加)は、今まで連載で述べて来ている通りです。また、近年の臨床データーでは、蛋白質の取り過ぎは、体内のカルシウムの体外排出を促しますので、カルシウムの摂取量の少ない日本人は、注意を要します

「蛋白質の摂取は健康的な穀菜食で」 これが現代の新しいトレンドです。



「自然にやさしい穀菜食」  ――――Let's try 穀菜食!!!

           穀菜食で心と体の健康を願って100年‐‐三育フーズ